大型犬の健康のために、ダイエットには継続が必要です
大型犬に限らずですが犬は本来、自分が具合の悪いことを周りに知られたくない習性があります。
そのため愛犬の不調を飼い主さんが気付くためには、健康な状態を把握しておくことが大切です。
愛犬の平熱、排泄物の状態、普段の食餌と水の量を日頃から観察しておきましょう。
さらに十分な運動をさせているか、ストレスがかかっていないかに気を配り愛犬の健康管理をしていく必要があります。
大型犬のダイエット方法は?
成犬になった1歳の体重を適正体重として15%以上増加していたら肥満傾向になります。
本来、狩猟犬や牧羊犬であった犬は多くの運動量を必要としています。
運動によってエネルギーを消費できていない犬は肥満になりやすいといえます。
去勢・避妊をすると消費エネルギーが減り、代謝も落ちていくため太りやすくなります。
そして高齢犬になると運動ができなくなり太りやすくなります。
これらの太りやすさは小型犬、大型犬に違いはありません。
・ダイエットのためにフードとおやつの見直しをする
今与えているフードとおやつの量を獣医さんと相談して少し減らしましょう。
1日に食べるフードとおやつの量を減らしつつ与える回数を増やします。量を減らしても回数を多くすると愛犬は満足してくれます。
与えているフードから徐々にダイエット用のフードに切り替えたりおやつは低カロリーの茹でたささみや野菜に変えていくことも効果的です。
・散歩の距離と時間を増やす
これまでの散歩より遠くに出かけ、長い時間をかけるようにします。
走ったりせずに公園で一休みするなどして長い時間散歩を楽しみます。
すると、犬がもつ運動する喜びを奪わずにダイエットもできます。
ダイエットを成功させるためには飼い主さんの強い意思が必要になってきます。
家族がいる場合、誰かひとりが余計におやつを与えてしまっては愛犬の肥満は改善できません。家族が同じ心構えをもつことが必要です。
大型犬の健康管理のためのフード選び
各メーカーから大型犬用のフードが多種多様に販売されています。
どんなフードを選べば大型犬の健康管理ができるのか愛犬の気になる症状に合わせたフードを獣医さんと相談して決めましょう。
・関節のサポートをするフード
大きな体を支えるために関節へ負担がかかっています。
関節の健康を保つことができる成分のグルコサミンとコンドロイチンが配合されているフードを選びましょう。
・腸内環境をケアするフード
大型犬は、消化器官がデリケートで便がゆるくなりがちです。
消化に負担のかからない腸内環境をケアできる乳酸菌が配合されているフードを選びましょう。
・心臓維持のためのフード
大きな体に血液を送るために心臓への負担が大きくなります。塩分控えめなフードを選びましょう。
愛犬の食いつきも大切なので少量のパックから試すことをおすすめします。
大型犬の老後(介護)に向けた予防や対策を知っておきましょう。
人間でいうところの40歳代をシニア犬、60歳代を高齢犬とすると、大型犬は5歳がシニア犬、8歳から高齢犬となります。
病気の早期発見をするために高齢犬の体の動きが普段と違いがないか把握しておきましょう。
1.名前を呼んで反応をするか
少し離れたところから愛犬の名前を呼んで反応するか、目に輝きはあるか、歩き方に異常はないかを確認します。
2.体を触って痛がるところはないか
愛犬の体の各部位をやさしく触ります。犬は痛むところをかばったり嫌がったりします。
3.呼吸は正常か
リラックスして横たわっている愛犬の胸やお腹の動きを見て呼吸数を数えます。大型犬の正常な呼吸数は1分間に15回程度です。
4.食欲は正常か
食餌は量って与えて、食べ残しがないか逆に異常に欲しがっていないか食欲の増減をチェックします。
5.平熱かどうか
体温計は電子体温計で測定時間が短いものが愛犬の負担になりません。
大型犬の平熱は37.5~38.5℃です。定期的に愛犬の体温を計って平熱を知っておきましょう。
6.排泄物に異常がないか
尿の色と量、便の回数や形状を見ます。その日に与えた食餌の内容と照らし合わせて異常がないかをみます。
高齢犬になると家のなかで過ごすことが多くなります。愛犬が快適に過ごすことができるようにバリアフリーの部屋作りをしましょう。
1.段差をなくす
ちょっとした段差でもつまづきやすくなるので、段差や敷居にスロープをつけます。
2.滑り止めのマットを敷く
フローリングの場合、滑りやすく足を痛めるので滑り止めのマットを敷きます。
3.冷房の温度管理に気を配る
冷房が効きすぎて寒くならないように温度管理に気を配ります。
高齢犬が心穏やかに過ごすことができるように飼い主さんができることを知っておきましょう。
思うように動けなくなり、視覚や聴覚などが衰えてくる高齢犬は不安感や恐怖心を募らせていきます。
そんなとき愛犬が一番頼りにするのが飼い主さんです。飼い主さんの明るい笑顔や声掛けに愛犬の心は落ち着きます。
愛犬にとって飼い主さんは最も信頼できる存在です。年をとっても大切にされて手助けしてもらうことに喜びを感じています。
飼い主さんは愛犬をよく観察して何を望んでいるのかを察して行動して、できるだけ慣れた自宅で余生を過ごさせてあげるように努めましょう。