大型犬の留守番時の問題は、根本原因から改善を
飼い主が仕事などで外出することになると、室内で飼われている大型犬は留守番をすることになります。
犬を飼う時に心配になるのがこの留守番です。猫であれば飼い主から離れる時間があってもそれほど心配ないのですが、群れで生活する習性のある犬は飼い主から離れることに不安を感じます。
それが愛犬のストレスになったり、さらに問題行動につながるので、飼い主が留守番に対して神経質になるのも無理がありません。
心配されているように飼い主も手に負えないほど留守番に抵抗する犬もいるのですが、しかし留守番を上手にできる犬もたくさんいます。
この差はどこからくるのでしょうか。もちろん犬の種類が影響する部分もありますが、基本的には留守番のトレーニングがしっかりできているかで大きく分かれてきます。
今回は留守番できない大型犬の対策とその対応をしてくれるサービスについて触れていきます。
留守番のトレーニング
大型犬を飼い始め、犬が家の環境に慣れていく過程の中で留守番のトレーニングをするのがお勧めです。
この時期に上手に定着させられたら大きな問題は起きないでしょう。いきなり上手にできるようになるのは難しいので、少しずつ慣れていく必要があります。
飼い主と愛犬の根気と努力が大切です。留守番を極端に嫌がる癖がついてしまうと矯正するのにとても苦労しますので、早い段階から取り組んでください。
最も重要なことは「ハウストレーニング」です。自分だけのスペースの中、ひとりで過ごせるように練習していくことになります。
実は犬は狭いところを好む習性もありますので、サークルやケージに慣れさせることは犬にとってもメリットがあります。
とにかく留守番をしたり、ケージにいたら楽しいことがあるという経験をさせましょう。フードを入れたコングを置いておくのも効果的です。
お気に入りのおもちゃでも構いません。日増しにケージにいることに慣れていきます。
他にも、留守番の合図を作らないという飼い主も多いです。これから留守番が始まるんだと知らせることは、愛犬を不安にさせます。
飼い主が帰宅してすぐに愛犬と強いスキンシップをとるのも避けたほうがいいでしょう。
留守番は日常生活において当たり前の出来事であり、飼い主と離れ離れになって不安を感じて過ごすような時間ではないということを示すためです。留守番したことを褒めるのではなく、そのことにも触れずに、帰宅してしばらくしてから遊んで触れ合うのがいいでしょう。
ある程度、飼い主と愛犬が距離をとり、愛犬に自立心をつけさせていく方向が望ましいです。
ただし根本的な解決にはなっていません。
飼い主さんがいない間のペットシッター活用事例
飼い主さんが不在の間でものびのび過ごす方法として、散歩代行を利用しているバーニーズマウンテンドッグのラニちゃん。
不在時のストレスからか室内での問題行動も見受けられましたが、継続して外で散歩運動することで、普段の表情や健康状態には良い影響を与えているようです。
これからシニア期に入るラニちゃんですが、今後も定期的な運動不足の解消により、筋肉をつけて健康に歩けると良いですね。
大型犬を知っているプロのアドバイスやトレーニングを
成犬になっても留守番が上手にできない。泣き喚き、散らかし、室内をめちゃくちゃにするような場合は、早急に手を打つ必要があります。
誤飲などをして事故につながることもありますし、なにより飼い主と愛犬の信頼関係を壊してしまいます。
このようにしつけの問題で悩んでいる飼い主も多いです。自分ひとりで解決しようとせずにプロのアドバイスやトレーニングを受けることをお勧めします。
例えばドッグトレーナーに預けるという方法があります。30日間ほど預けて15万円~30万といったような費用がかかります。
ただし、預けるということは環境が普段暮らす家では無いため、基本的な指示に応える事ができていたとしても、元の環境に戻り、しつけの効果をなさなくなってしまいます。
自宅で対応することに意味がありますので、長期間預けることに抵抗があるようなら出張レッスンのサービスを行っているお店もあります。ペットシッターに依頼するという方法です。
基本的にペットシッターであれば第一種動物取扱業・保管という資格を持っているはずです。電話などで確認してみてください。
まずはこちらがしっかり登録されているかどうかの確認が必要です。あとはスタッフと直接あって散歩の道筋や食事、トイレなどの確認を事前に行います。
ペットを専門にしている職種ですので大型犬の飼い方で困っていることなど相談すれば話を聞いてくれるでしょう。
ただしこちらはドッグトレーナーとは違いますので、お店に寄ってはしつけは行いません。しつけがされていない犬であれば散歩に連れ出すことも断られてしまう事が現状です。
ただし、お店によってはペットシッターとは別に出張レッスンを取り扱っているところもあります。こちらは第一種動物取扱業・訓練の資格が必要です。
この場合は、例えば私が提案する形としてはペットシッターの散歩代行と掛け合わせ、自宅での問題となる行動を見極めるた上で飼い主さん自身が愛犬の為にできることを提案します。
やはり自宅でハウストレーニングするのが一番実践的です。
飼い主が安心して外出できるように愛犬が成長してくれることが、お互いにとって有益です。
根気強く工夫しながらトレーニングしていくことで改善されていく問題もあります。まずは飼い主が強い気持ちで大型犬の留守番のトレーニングに向き合いましょう。メリハリをつけたしつけを常に意識していってください。