多頭飼いの散歩は今まで以上に周りに気を使いますよね
犬の多頭飼い――。想像通りに楽しくて、にぎやかで、そして想像していた以上に大変なことがあるのもまた事実です。
中でも、犬の多頭飼いをするなら散歩の際は特に注意が必要なことは間違いありません。
リードの先にいる犬が1匹だけだとしても、飼い主は犬の安全と自分の安全、それから周囲の人々や動物の安全に配慮したうえで、マナーを守って散歩をすることが求められています。
それが多頭飼いの犬の散歩だったらどうなるでしょうか?
ここでは犬の多頭飼いにおける散歩の注意点について考えてみたいと思います。
多頭飼いをしている犬の散歩がストレスになるのはこんなとき
多頭飼いしている犬たちを、複数同時で歩かせるためのトレーニングをしないまま散歩に連れ出したら、全匹が自然に歩調を合わせて静かに歩いてくれる……
ということは、まずないと思ったほうがいいかもしれません。
あっちへフラフラ、こっちへフラフラとイレギュラーに方向を変えようとする犬もいれば、急に走り出してみたり、突然ストップしてみたりと、それぞれが好き勝手な動きをしてしまうことは珍しくないんです。
そしてその結果リードがからまってしまい、散歩の途中で何度もほどかなければいけないはめに陥ることも。
それだけでも大変なのに、すれ違う犬や人に対して1匹の犬が反応して吠えだすと、他の犬までが次々につられて吠えてしまい、とんだ大騒ぎになることもあるのです。
しかもそれが糞尿の始末をしている最中だったら、飼い主は一人で暴走しようとする犬たちのリードをおさえながら吠えるのをやめさせようとしつつ、糞尿の始末だってそのままにするわけにはいきません。
こんな状況になったら、誰だってかなりのストレスを感じるはずです。
多頭飼いしている犬の散歩で気をつけたい注意点
せっかくたくさんの犬と暮らしているのだから、お散歩はすべての犬を連れて行きたい――。
その気持ちはとてもよく理解できます。しかし、あせりは禁物。愛犬を多頭飼いしているからこそ、1匹ずつときちんと向き合う必要があるのではないでしょうか。
1いきなり一人で全匹を同時に散歩させようとしない
たとえ犬の多頭飼いをしていていも、お散歩は1匹ずつ連れ出すのが一番です。
それでもどうしても多頭飼いの犬すべてを同時に散歩に連れ出すなら、必ず誰かと一緒に行くようにしましょう。
一人ですべての犬を連れ出してしまうと、トラブルが起きたときに上手く対処できないかもしれないからです。
それはすなわち、大切な愛犬達だけではなく自分自身や周囲の人々、動物などを危険に巻き込んでしまうことになりかねません。
誰かと一緒に散歩に行くことで、一人のときよりずっと犬たち1匹1匹の動きを見逃さずに済みますし、万が一のトラブルのときも落ち着いて対処がしやすくなるのではないでしょうか。
2組み合わせの相性をしっかりと見極める
年齢や犬種、性別や性格などにより、一緒に暮らしていても犬1匹1匹に適した散歩の強度には違いがあるはずです。
1匹ずつ犬を散歩に連れ出して、まずはそれぞれの癖などをしっかりと見極めなければなりません。
それにより、後々に1人で複数の犬を散歩に連れ出す際の、最適な組み合わせが見えやすくなるはずです。
もちろん2匹飼いなら組み合わせを考える必要はありませんが、3匹以上飼っている場合には並び順の参考にもなるのではないでしょうか。
どの子とどの子を並ばせて歩かせるのか、もしくは離したほうがよさそうか。どの子だったら真ん中になっても上手に歩けそうか、といったことをよく考えるのです。
これは、片手ですべての犬のリードを持つときだけでなく、両手に分けてリードを持つ際にも同じことがいえます。
また、多頭飼いの犬を何組かに分けて連れ出す場合も、できるだけスムーズに歩けそうな組み合わせにすることが大切です。
3散歩のためのグッズを上手に利用する
複数の犬を散歩させる際は、道具を上手に活用することも大切です。
たとえば2頭引きや3頭引きのリードを利用すると、飼い主の持ち手は1つになるため、持ち手が複数あるときよりからまりにくくなります。
また、糞尿を素早く処理するための専用処理袋やスコップも便利ですし、それらを持ち運ぶためのバッグをショルダータイプやウェストバッグにすることで、両手はリードをにぎるために空けておくことができますよね。
こういうちょっとした工夫が多頭飼いの犬を散歩させる際には、おおいに飼い主を助けてくれるのは間違いありません。
犬の多頭飼いは、上記にあげた散歩の際の注意点をしっかり考慮するだけでも、かなりストレスが軽減できるはずです。
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犬の多頭飼いはしつけをきちんとしないと大変――。まさしくその通りです。
犬の多頭飼いは散歩をするのも一苦労――。そういう側面があることは否定できません。
でも、ここで間違ってはいけないのは、犬のしつけは多頭飼いであろうと1匹飼いであろうと、きちんとすることが基本だということです。
そう考えると、1匹飼いであろうが多頭飼いであろうが、犬1匹にかけるべきしつけや散歩などの手間はさほど変わらないのかもしれません。
2匹なら2匹、3匹なら3匹それぞれにしつけが必要ですし、それぞれの個性や特徴を踏まえたうえで散歩をするべきではないでしょうか。