サイズも小さいチワワの多頭飼い、お世話のコツは?
こんにちは!東京都23区対応ペットサービスエンの宇井 皓之です。
たくさんのチワワに囲まれて生活したい!
犬好きであれば、誰もが一度は考えることではないでしょうか。もちろん、すでに多頭飼いを実践している人はたくさんいます。
現在の日本では、全体的な割合として小型犬の飼育頭数が多いことも、多頭飼いのしやすさにつながっているのかもしれません。
飼い主さんにとってチワワの多頭飼いはにぎやかで楽しいけれど、ときには騒々しくなりすぎることもあるでしょう。
また、1頭だけの単独飼育に比べると、1頭1頭にかけられる時間が短くなるという、デメリットを指摘する声もあります。
しかし、犬は本来群れをつくる生き物。多頭飼いでの生活は、犬としてのナチュラルな姿に近いはずなのです。
そこで、チワワの多頭飼いをより良いものにするためのポイントについて、多頭で暮らしているワンちゃん達をお世話する機会の多いペットシッターの視点から考えてみました。
この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。
多頭びきのリードを使ってみる
犬の散歩といえば、1匹の犬に1本ずつリードをつけるのが普通ですよね。
しかし、その状態で複数の犬を連れて散歩にでると、歩いているうちにからまってしまい、犬たちが入り乱れてしまうことがあります。
からまりをほどこうとして悪戦苦闘しているうちに、飼い主の手から持ち手が放れてしまったら、ヒヤリとするなんてものでは済みません。
お散歩は毎日のことですから、余計な手間やストレスは極力減らしたいもの。
そこで、多頭飼いのお散歩には、多頭びきのリードを使いこなすと便利です。
多頭びきのリードは1本のリードが途中から2本、3本というように枝分かれした構造になっているため、チワワの頭数が増えても持ち手の部分は最小限の数にまとめることができる優れもの。
散歩の途中で犬が用を足したときなども、片方の手ですべてのリードを無理なくつかんでいられるので、結果的にもう片方の手で排泄の始末がしやすくなるのです。
たったこれだけのことが、意外なほど散歩の労力を軽くしてくれるかもしれません。
その結果、飼い主さん自身に散歩を楽しむ余裕が生まれれば、犬たちもより楽しく歩くことができるのではないでしょうか。
バギーを活用する
犬を連れて外出するということは、愛犬の安全を守りつつ、同時に愛犬が周囲に迷惑をかけることがないように、注意を払うことが求められています。
とても当たり前のことですが、複数の犬を連れていると、それが難しいと感じられることがあるかもしれません。
もっとこまめに犬たちを外へ連れ出したり、散歩の距離ものばしてあげたいのに、気力体力の面からつい及び腰になってしまう。
そんなときは、ペット用のバギーを利用してみるとよいかもしれません。
バギーを使えば遠くの公園まで歩いていくのも楽になりますし、違う犬種や年代の異なる犬をまとめて散歩に連れ出す際にも便利。
また、体力のない犬はバギーに乗せて、体力のある犬を歩かせることで運動量のばらつきも解消しやすくなります。
さらには糞を始末するための道具や、お水と食器もバギーのポケットに入れてしまえば飼い主さん自身も身軽になり、足取りも軽くお散歩ができるのではないでしょうか
オモチャは犬同士で遊べるものを
多頭飼いの良いところは、犬同士で遊んだりじゃれあったりすることで犬本来の生活ができることです。
人間に遊んでもらっているチワワも楽しそうですが、チワワ同士が遊ぶときだけに見せる野生的な顔は、多頭飼いだからこそと言ってもいいのかもしれません。
そんな多頭飼いにおいて、オモチャは犬同士で遊べるタイプのものがおすすめ。
ところが犬同士で綱引きをさせるためにシンプルなロープタイプのオモチャを選んでも、飼い主さんが期待するほど興味を示してくれないこともありますよね。
そんなときは、犬と犬で引っ張りあいができる長さのヌイグルミがおすすめです。
ヌイグルミの中にピーピー鳴る笛が入っていたりすると、激しい争奪戦になることも珍しくありません。
こういうオモチャの取り合いは、犬個々の性格を浮き彫りにしてしまうもの。
結果として群れの中での立ち居地が把握しやすくなるため、どの犬がどのような立場であるのかを判断するうえでも、犬同士で遊べるオモチャは多頭飼いの必須アイテムです。
ちなみに・・・
ペットシッターが犬のお世話をするとき、攻撃的な犬がいると刺激をしないように作業ができる範囲が限られてしまうことがあります。
反対に、犬がペットシッターに対して友好的であればあるほど、仕事がしやすくなるのは間違いありません。
ペットシッターの仕事がしやすいということは、いろいろな面で見落としが少なくて済むことにつながります。
そのためにも、飼い主の不在時にペットシッターがお世話をするときは、いかにも犬たちが好みそうなオモチャを用意しておくのがおすすめです。
そして、そのオモチャで遊べるのは飼い主が不在のときだけ、という状況を作っておくことで、より効果があがりやすくなるのです。
犬たちが夢中になってそのオモチャで遊んでくれたら、ペットシッターが仕事をしやすくなるのはもちろんのこと、多少なりとも飼い主不在による不安をやわらげてあげられるかもしれません。
これは、オヤツにもいえることです。
留守番のときにだけもらえるオヤツがあると、ペットシッターと犬との距離がぐっと縮まるかもしれません。
しかし、複数の犬がいれば体質もいろいろという場合もあります。
不用意な誤食事故を防ぐためにも、留守番用のオヤツはどの犬が食べても問題のない素材でできたものだけにしておくことが大切です。
室内での放し飼い(ケージは必要?)
たとえ多頭で犬を飼うにしても、1頭ずつケージを分けたほうがよい―。
こういった意見がされることがあります。これは、ケージ=犬が落ち着いて過ごせる空間、つまりは犬にとっての安全地帯を作ったほうがよいという趣旨の考え方です。
この考え方は、まったく間違っていません。
ケージを使って犬を1頭ずつ分けておくことで、少なくともケージの中にいる時間に犬同士がケンカをすることはありませんし、飼い主不在による誤飲や誤食、いたずらによる事故を防ぐことができるからです。
しかし、多頭飼いをより楽しむために、ここではあえて犬たちを室内で放し飼いにすることを提案してみたいと思います。
チワワたちはケンカをするかもしれません。
強い犬が弱い犬のオモチャやオヤツを奪ってしまうかもしれません。しかしそれは、ある意味とても自然な姿なのではないでしょうか。
もちろん、日常生活の主導権は、飼い主さんが立っていなければ成立しない話です。
甘やかすばかりの飼い主さんの行動では、室内での放し飼いは成功しません。
また、言うまでもなく誤飲や誤食の防止など、室内をいつでも犬たちにとって安全な状態に保つ必要もあります。
しかし、こういったことをしっかりと意識したうえで犬たちを室内で放し飼いにすると、飼い主さんの意志が犬たちに伝わりやすくなるのは間違いありません。
なにをしたら飼い主さんが嫌がり、どう行動すると飼い主さんが喜ぶのかを、犬たちが生活の中で学習していくわけです。
それによって理想的な多頭飼いが実現できるかもしれません。
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飼い主さんの心意気があれば多頭飼いは間違いなく楽しい
どのようなスタイルで多頭飼いをするのかは、それぞれの家の事情によって違うのは当然です。
しかし、飼い主さんがチワワの多頭飼いを楽しむために必要なことは同じではないでしょうか。
すなわち、飼い主さんが犬にとっての正しい導き手であればいいのです。
これこそが、多頭飼育を楽しみつくすための極意なのかもしれません。