愛犬を旅行中快適に留守番させるなら|シッターが教える対策2017年版

見つめる小型犬のチワワ

これから旅行に行く前の対策 愛犬の長期留守番中も安心

5月のゴールデンウィークや、7.8月の夏休みに長期間旅行に行く際に、愛犬が家で留守番をする機会が増えます。

ふだんから自由奔放に過ごしている愛犬の場合、長期の旅行中に行儀良く過ごすことができるかどうかが心配ですよね。

近くに愛犬や猫を快く預かってくれるような家庭や散歩仲間がいれば問題ないのですが、世間一般の休暇期間中、なかなか都合よく毎回預かってくれるような人はあまりいないのが実情ではないでしょうか。

愛犬が家で長期留守番をすると、暴れる、鳴き続ける行動をしますが、そんなことにならないためにも事前に飼い主にできるしつけや対策をしていきましょう。

そこで今回は、自由奔放な愛犬でも行儀良く自宅でお留守番させるポイントをご紹介します。

この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。

※2017年4月15日更新

旅行に備えふだんから落ち着いて過ごす環境と習慣を

留守番慣れした犬

普段は家族の方に囲まれている愛犬も、旅行中は家の中で一頭になるので、大きなストレスを感じます。

ふだんはおとなしい子でもペットホテルなどへ預けることで、慣れない環境になり、暴れたり吠えたり、過度なグルーミングで自分を傷つけてしまったりすることもあります。

このような問題行動を避けるためには、まずは愛犬が留守番時、家で快適に過ごせる環境を準備しましょう。

旅行中自由奔放な愛犬がおとなしく過ごすための工夫をご紹介します。

・普段からおとなしく過ごす習慣作りの為に

愛犬が吠えたり騒いだりして飼い主さんの気を引こうとしたとき、かまってあげると愛犬は余計にはしゃいで行動がエスカレートしますよね。

そこで飼い主さんは反応してしまわず心を鬼にして、愛犬を視界に入れず体も向けないようにします。

愛犬が甘えてきてもすぐに相手をするのではなく、まずは飼い主さんの指示(お座りなど褒めてあげる事ができるとよいです)をさせてから遊んであげましょう。


逆に、愛犬がおとなしく過ごしているときこそ、飼い主さんは愛嬌表現としてしっかり全身でほめてあげましょう。

このようなルールを習慣化し、自由奔放な性格の犬との関係に変化を起こします。

留守番中はストレスにより、普段おとなしい犬でも思わぬいたずらや粗相をしてしまうことがあります。

愛犬に部屋でお留守番させるときには、犬が暴れてものを壊すことなどが心配です。

愛犬は高い場所に上がるのが苦手な動物ですが、留守番時のストレスが原因で、いざという時は今まで立ち寄らないスペースにも上ります。

壊されたくないものがあれば、飼い主さんが旅行中はテーブルの上にあるものは片付け、別の場所に置いておくなど家の中を整理整頓し事故を防ぎましょう。

留守番中は普段からゲージ(サークル)を利用する

安全に暮らすケージ

自由奔放な愛犬を旅行中おとなしく家で留守番させる方法として便利なのが、ゲージやサークルです。

愛犬は、狭い所に入るとその場所をテリトリーとして設定するので、行動範囲が自然と狭まります。

縄張りが小さくなることで部屋全体に意識をする必要がなくなり、かえって気が楽になって過ごせるというメリットもあります。

また、犬は穴を掘り巣穴にしてきた動物なので、本来狭い場所は嫌いではありません。

ですが人間と暮らす中で普段からケージには入らない生活を続けることにより「閉じ込められている」という意識は生まれてしまいます。

留守番させる練習として、愛犬がすることがないときにも自ら安心して寝ていることができるようなゲージに入る習慣をつけましょう。

ゲージやサークルを使うと、大切な愛犬が誤飲誤食をしてしまうことも防げるので安心です。

夏や冬の留守番|快適な温度管理をする

暖かいベッドで寝る犬

室内の温度管理も非常に大切ですね。

犬種にもよりますが、犬は日本の多湿な環境は熱中症にかかりやすいです。

真夏の暑い時期に室内で過ごしていた犬が、酷い熱中症にかかって動物病院に運ばれる、ということにもなりかねません。

もちろん寒すぎても体調を崩します。

そこで、夏場は犬用のクールプレートなどの冷却グッズを愛犬の安心できるスペースへおいてあげましょう。

冬場はホットカーペットなどの暖房器具を使って温度を一定に保ち、犬が快適に過ごせるようにしてあげましょう。

夏や冬に限らず、どちらも愛犬自身が暑い、寒いと感じたら避暑地、避寒地としてその場に行けるような環境が望ましいです。

暑さや寒さへの耐性については犬種によっても大きく異なるので、犬種ごとの性質も理解して、それに合った対処をしておくことも大切です。

愛犬が留守番中寂しいとストレス症状で「分離不安」に?

困惑している犬

愛犬は、普段の飼い主さんとの距離や環境によりますが、長時間留守番させられることで、寂しさを感じ、ストレスが溜まります。

普段から家族という群れで生活をしている動物なので、基本的に1頭で過ごすことに慣れていないからです。

そこで、愛犬が旅行中留守番していると、普段しつけができている犬でも、おとなしく過ごすことが難しくなりがちです。

まして、普段自由奔放な愛犬の場合には、より大変な状態になるおそれが高いです。

家の中で暴れて大切な家具を壊したり、一晩中吠え続けて近所に迷惑をかけたり・・

トイレではない場所で粗相をしたり、ストレスで下痢をするので、旅行から飼い主さんが家に帰ってきたら家の中が散らかり放題になって汚れていたり、大切な家具が傷められていたりすることもあります。
しかし、これは愛犬が悪いのではなく犬の本能による問題と、普段の生活習慣に影響されます。

愛犬は1頭で放置されると「分離不安」という状態になるので、周囲の気を引こうとして普段と違う行動をとってしまうのです。

留守番は短時間の練習から慣れさせる

短い時間で練習する犬

旅行中、愛犬がストレスを少なく自宅で過ごすためには、いきなり長期間飼い主さんが不在になるのではなく、短時間のお留守番から慣れさせることをおすすめします。

普段から飼い主さんに甘えていて自由奔放な愛犬の場合、急に一匹で家に放置されると大変な混乱状態になって、ひどい分離不安(鳴き続ける、粗相をするなど)が発生します。

極端なグルーミングを繰り返して自分の身体を傷つけてしまうケースなどもあります。

短時間から練習を繰り返すと、「お留守番をしても飼い主は必ず帰ってくる」
ということを愛犬が理解できるので落ち着きます。

最初は短い時間からはじめて、徐々に長くしていくと良いでしょう。

愛犬

「家で待つことは嫌なことではない」

と愛犬が認識することにより、甘えん坊な愛犬でも落ち着いて過ごすことができるようになります。

旅行中部屋の持ち物、机の上の物を片付けていく

いたずら好きの犬

旅行で留守にする際、ゲージの外で愛犬をフリーにして出かける場合は

もちろん部屋のものや机の上のもの、ペットが触れてしまう可能性のある場所については、綺麗に片付けてからでかけるようにしましょう。

特にティッシュペーパーなど、ペットがいたずらをしてしまいがちなものは、事前にしまっておくようにしましょう。

せっかく旅行に行ったのに、旅行から帰ってきてぐちゃぐちゃになっている部屋を見るのは、非常にテンションが下ってしまいます。

また、留守番中にペットが怪我をしてしまっては大変です。

倒れて怪我をしてしまう可能性があるような物(特に掃除機や扇風機など、縦に長く倒れやすい物は押入れの中へ)はしまっておくようにしましょう。

事前に愛犬に持病がある場合は

愛犬の投薬

飼い主さんが家を開けている間に限らずですが、愛犬の健康状態について把握しておくことは大変重要です。

普段から持病があって特別なケア(投薬など)が必要な犬の場合には、ペットシッターなどに犬のお世話を依頼し、必ずその内容を伝え、毎日のケアの方法を理解してもらっておきましょう。

持病などがない健康な犬であっても、初めてのお留守番の際にはストレスで体調を崩してしまうこともあるので、これまでの病歴や健康管理方法などを連絡しておく必要があります。

もしものためにも、旅行中も動物病院の連絡先などは常に把握しておきましょう。

出かける前にたくさんお散歩をする

散歩好きな犬

旅行に出かける日は、朝の散歩を多めにしてあげることをおすすめします。

旅行中は、しばらくの間、犬はゲージや室内だけで過ごすことになって運動することができなくなります。

旅行前に飼い主さんがしっかり運動をさせてあげて、エネルギーを発散させてあげましょう。

事前に一度散歩代行を依頼しシッターとの信頼関係を深めるのも良いですね。

散歩によって身体も疲れるので、その日は寝て過ごせるため、犬が落ち着いて過ごせる効果もあります。

旅行中のお世話をするペットシッターについてはこちら

出発前、お出かけの合図を控える

日向ぼっこする犬

犬にお留守番させる際には、お出かけの合図を作らないことが大切です。

出かけるときには、飼い主としてもかわいそうで寂しくなるので、「行ってくるね」などと言ってなでたり抱きしめたりしたくなります。

しかし、このような別れの挨拶をすると、犬は普段と違う雰囲気を感じ取って不安になります。

何度かこのようなことを繰り返されると、「別れの挨拶」をされたら「しばらく一匹にされる」とう図式が定着してしまい、犬が落ち着いて過ごせなくなってしまいます。

そこで、犬が安心して過ごせるためには、あえて特別な挨拶をしないことが大切です。

普段と変わらない態度で家から外に出ることが基本で、目も合わせないでもよいくらいです。

また、長期間の外出をする際、毎回違う行動をすることも役立ちます。

たとえば、あるときは犬に声をかけてあるときはかけなかったり、あるときは上着を着たり着なかったり、出がけに目を合わせたり合わせなかったりなど、ランダムな行動をして犬が外出を予測できないようにしましょう。

旅行中のお留守番を楽しいことだと教える

遊びに熱中する犬

旅行中愛犬にお行儀良く自宅で過ごすためには、お留守番を楽しいことだと思えるようにすることが役立ちます。

愛犬は基本的に分離不安になりやすいですが、普段から飼い主さんに依存しない状態に慣れていて、それが快適なことだと知っていたらさほど大きなストレスは感じません。

普段から、長時間飼い主さんが不在になるときには愛犬がお気に入りのおもちゃを与えましょう。お気に入りのおもちゃをおいておくと愛犬が喜んで遊びますし、遊び終わったら疲れて寝てしまうことが多いので一石二鳥です。

同じおもちゃだと飽きてしまう場合には、いろいろと試しても良いでしょう。

このように、自由奔放な愛犬でも、普段のしつけと準備次第でお行儀良く自宅で過ごすことができます。

長期間旅行に出かける際には、是非とも参考にしてみてくださいね。

これらの問題点は、ペットシッターによるお世話で解決できます

犬のお世話をする女性

最後に、心配でなかなか長期の旅行に行けない人へ向けて、ペットシッターサービスを紹介します。

ゴールデンウィークや夏休みの長期休暇の際は飼い主さんはペットホテルを利用される方が一般的ですよね。

大事な愛犬をペットホテルに預けると環境の変化でストレスが溜まってしまう子もいるし本当に大丈夫かな? 

と出来るだけ環境を変えずにお留守番をさせてあげたいと思う人も多いですよね。

家族の一員でもある犬や猫を預けるのですから心配して当然です。

そんな飼い主さんにおすすめしたいのが近年都内を中心に広がりつつある「ペットシッター」にお世話をお願いする方法です。

海外ではもともとある方法でホテルに預けるのではなく自宅に出向いてもらい犬のお世話をしてくれます。

ペットシッターってどんなお仕事がお願いできるの?不在時に家に入るって大丈夫なの?聞きなれないサービスに不安に思う人もいるのではないでしょうか。

ペットシッターは大切な家族を預ける上で非常に便利なサービスです。

実際の内容について詳しく見てみましょう。

ペットシッターって何?どんなことをお願いできるの?

ペットシッターは近年利用者が増加している新しいサービスです。

よくあるベビーシッターと同じでそれのペット版といったところでしょうか。

依頼をするとペットシッターの方がお家まで来て飼い主さんに代わって犬や猫のお世話をしてくれます。

食事のお世話はもちろん、散歩代行やトイレの処理、グルーミングなどの基本メニューに追加して、旅行中の防犯対策や家のお手伝い(観葉植物に水を与える・配達物の受取など)家の動物病院に連れていってくれるサービスなどもあります。

基本的に1回の利用で愛犬を60分ほどかけてお世話をしてくれ、長期の旅行などの場合、1日1~2回ほどお家に来て愛犬の健康状態のチェックも行います。

直接見ることが出来ない分心配な部分もありますが、プロのペットシッターが来てお世話をしてくれるので安心して旅行を楽しむことが出来ます。

シッターは基本的にその日の報告を飼い主さんにすることになっているので愛犬の様子を遠くにいても知ることが出来ますね。

ペットシッターはペットホテルと何が違うの?

女性とペットのイラスト

メリットとしては犬や猫にお留守番中も負担やストレスをかける心配がなく、安心してお世話をお願いできる点でしょう。

環境を変えないので犬や猫もそのままの姿で慣れたお家にいることが出来ます。

ペットホテルだと環境の変化や他の犬や猫と一緒に生活することや、慣れないケージでストレスに感じる子もいますし、中には飼い主と離れた寂しさから食事が食べられない犬や猫までいます。

ペットシッターにお願いするとそういった心配がなくなるのがメリットといえるでしょう。

また多頭飼いされている場合は、ペットホテルだと1頭あたりでのの計算になってしまうこともあるので割高になってしまうこともあります。

デメリットとしては、不在時に家の鍵を預けるのでそのペットシッターさんが信用できる人かどうかが重要になってきます。

事前に打ち合わせがあって犬や猫の特徴や性格・注意すべき点を伝えるのですが、少し話してみてこの人だと少し不安だな…と感じたペットシッターさんはお断りすることも大切です。

信頼できるペットシッターさんを探すことが非常に大切です。

ペットシッターの選び方とは?

スタッフと飼い主の話し合い

ペットシッターを探す方法には行きつけの動物病院で、獣医さんに相談してみて紹介してもらうことも出来ます。

法人経営をしているところもあれば、個人、フランチャイズなど様々あります。選ぶ際に規模数は関係ありませんが、それぞれメリットもあればデメリットもあります。

法人の場合、人数が居るため打ち合わせに来た人と実際にお世話をしてくれる人が別の人の可能性がありますので予約時に同じ人が来てくれるのかどうか確認するようにしましょう。

気になることがあれば遠慮せず確認するようにしてくださいね。

ペットシッターを行うときに必ず「動物取扱業の登録」と「動物取扱責任者」の配置が義務づけられています。

ホームページを調べてみてその表記があるかどうか?また、事前の説明の際にきちんと提示してくれたかどうかが大切です。

中には事前の打ち合わせがない会社さんもありますがそれだときちんとお世話をしてくれる保証がなく、信用できない会社さんの可能性もありますのでやめておきましょう。

また、ペットシッターは個人経営の場合が多く、住所や電話番号を明記していない場合もあります。

家の留守にお家に入り、可愛い愛犬のお世話をお願いするのですからいい加減なサービス内容や接客のペットシッターはおすすめ出来ません。

一番大切なことは人柄を見てこの人ならお任せしても大丈夫!と思える人を選ぶことです。

ペットシッターの人柄の選び方としては話してみた第一印象も大切です。

さらに、ペットとの相性もあると思います。

強引な人や愛犬に急に近づく人や考慮が足りない人にお願いすると危険です。

契約書を発行してもらえるかどうか、合鍵の預かり証はあるかどうか、報告書はあるかどうか確認すべき点はたくさんあります。

事前に不安なことはすべて確認しておかないとあとあと旅行先で不安になることや、安心してお世話をお任せすることが出来ません。

ペットシッターの人柄がよくお任せ出来る人であれば今後困った時にお願いできますよね。

まとめ

室内で可愛く取れた愛犬
いかがでしたでしょうか。

愛犬は大切な家族です。ペットシッター自体がまだまだ知られていない分野でもありますし何だか不安…と思う人も多いと思います。

確かに知らない人にお留守をお願いするのですから不安に思わない方が珍しいと思います。

不安な方は遠慮なく相談してくださいね。

帰ってきて犬や猫がストレスを感じることなくリラックスしている姿を見れば旅行から帰ってきたあなたもほっと胸をなでおろし安心できると思います。

愛犬にとっても家でお留守番が出来るのですから安心して飼い主さんの帰りを待つことが出来ます。

帰ってきたらお留守番を頑張った愛犬をたくさん可愛がってあげてくださいね。

きっとあなたの気持ちが伝わり、今までより一層絆が深くなることでしょう。