うちの子はペットホテルに長期預かりできるのか・・
できることなら愛犬とは片時も離れたくはないですが、飼い主の仕事や都合などで一日のうちの何時間は一緒にいられないものです。
犬にとってもひとりでいる時間は大切ですし、留守番に慣れてしまえばまったく問題がありません。ほとんどの家庭がこのような犬の飼い方をしていると思います。
しかし、長期間となると話は別です。丸一日留守にすることになっても問題は多々出てきます。
食事はどうするのか、トイレの片づけはどうするのか、散歩はどうするのか、室温は問題ないのか、何かあったときにどうするのかなどです。
これが二・三日、または一週間ともなると大変なことですね。
犬を飼う場合はこのような状況も必ず想定しておくべきです。別に旅行に行く予定もないし、と考えてしまうのは問題があります。
冠婚葬祭や何かしらの重大な用事で家を空けなければならないことは誰にもでもあるからです。まったく想定もせず、準備もしていないと突然このような事態になったときに慌てます。
飼い主だけが大変なのであれば問題はないのですが、実は愛犬のほうがもっと大変なのです。まさに青天の霹靂です。
ケースによっては思いもよらないほどのショックを受けることになってしまったり、トラウマになってしまうことがあります。
愛犬にこのような悲しい思いをさせないためにも、日ごろから少しずつ用意を進めておくことをお勧めします。
今回はペットホテルに長期、愛犬を預けることで実際に起こり得るケースと気を付けるべき事をご紹介します。
環境に合わない愛犬は負荷がかかります
長期旅行であれば自家用車を使用することで愛犬と一緒に過ごすことはできますね。
北海道と本州であればフェリーと高速道路を使えば二日あれば到着できます。飛行機に載せることができる犬種であれば、少しの時間我慢してもらって連れていくことも可能です。
しかし海外旅行となると厳しくなります。完全に割り切って愛犬には留守番をしてもらうことになるでしょう。
しかも海外旅行となると二・三日では帰ってこられないことの方が多くなりますので、かなり長期間の留守番になります。
国内の冠婚葬祭にしても同じくらいの期間帰ってこられない場合もありえます。
この場合、ペットホテルに預けるというのが一般的でしょう。食事も定期的に与えることができますし、トイレも片づけしてくれます。
散歩にも連れて行ってくれますし、もしものときにも適切な対応をしてくれるでしょう。もちろん長期間離れ離れになりますので不安もありますね。
心配するときりがないくらい不安要素はあります。
しかし、長期留守番をさせなければならない事態ですから仕方がありません。
ここでポイントなのは、「どんなに評判の良いペットホテルを探しても愛犬に強烈な負荷、ストレスをかけることになる」ということです。
犬を飼って長期間家を空けるということはそういうことだという認識が飼い主には必要でしょう。ですからこそ、出来る限りその負担を事前に取り除いてあげる工夫が大切です。
ストレスによる症状
具体的な愛犬のストレスを軽減する方法については次回お伝えしていきますので、今回はどのような症状が見られるのかについてお話していきます。
まず、環境によるストレスは便に表れます。便が出なくなるという症状です。実際に預けていた三日の間に一度も便をしていないというケースもあります。
精神的なものが原因ですが、これだと体調も崩して当然です。他に多いのは下痢をするケースです。
トリミングなどの短い時間であっても最初の頃はストレスになって家に戻ると下痢をすることがよくあります。
中には血便をする犬もいます。さすがに便に血が混じっていると飼い主としては不安ですね。しかし、犬が飼い主と長期間離れて過ごすということは、これほどのストレスがかかるということなのです。
犬は飼い主が自分を迎えに来てくれると信じてじっと待っています。ペットホテルの店員がいくら優しく声をかけても犬は寂しさを感じています。
さらにペットホテルの店員がほとんど知らないような相手であったり、他の犬と係わる免疫がなかったり、日ごろから飼い主にべったりで社会化されていない場合は、ひとりぼっちのストレスからパニック状態になるケースもあります。
特にひとりの留守番に慣れていない犬は要注意です。訓練なしに一週間もペットホテルに預けていると犬は大変な状態になってしまいます。
まず食事をとりません。店員が抱きかかえたり、ケージから出そうとすると吠えて噛みつきます。おしっこはトイレシートにすることができず、うんちも漏らしてしまいます。
そしてケージの隅っこで震えているのです。犬は完全に自分は飼い主に捨てられたと思ってショックを受けています。
こうなると通常のペットホテルの店員の手腕では何もできないでしょう。さらに問題なのは、飼い主が戻ってきてもこの後遺症が続くということです。
長期のホテル滞在から自宅に戻っても、飼い主の姿が見えなくなると鳴いたり吠えたりします。留守番も預ける前は上手にできたのに、できなくなります。
抱きかかえようとすると飼い主でも手を噛まれます。またあの場所に連れて行かれると警戒しているのです。トイレも粗相が目立ってきます。
先ほどもお伝えしたように、事前に準備しておくことで愛犬の負担は軽減できます。
こういうケースもあるというご紹介です。ペットハウスに預けたからといって必ずここまで酷いことになるわけではありません。
その他の病気
他にも起こり得る問題はあります。それは犬のストレスではなく、アレルギーです。
これも事前に愛犬のアレルギーを把握したり、日頃の食事を用意しておくことで回避できる項目ですが、それが疎かだとアレルギーによる問題が発生する可能性があります。
いつも手作りの食事を与えている場合は要注意です。長期になると衛生面の管理が難しい食事を与えることができなくなります。
基本はドライフードです。おやつにささみだったり、お肉だったりを与える場合もあります。
ドライフードには慣れておく必要がありますし、仮にささみにアレルギー反応がある場合は事前に店員にそのことを告げ、与えないように注意してもらわなければなりません。
愛犬のアレルギーについては飼い主としては把握しておきたいところです。
ペットホテルと病院が併設しているケースがあります。
何かあるとすぐに対応してもらえるので心強いですが、院内感染というリスクもあります。
これについては病院が併設している・していないに限らず、清潔に保たれていないペットホテルは危険です。
あまり神経質になり過ぎるとどこにも預けられなくなるのですが、空調が悪いなどあまり環境がよくないなと感じたら他の店に変えるべきです。
信頼できるペットシッターであれば不安はさらに軽減できます
飼い主に長期会えないことに変わりはないのですが、ペットホテルではなく、自宅で留守番させてペットシッターにお願いするという選択肢もあります。
環境が変わらない分ストレスは軽減されるでしょう。余計な物を与えたり、他から病気を貰う危険性もありません。
いつもと同じ器で、いつもと同じように食事ができ、トイレも同じ場所、散歩も同じコースでできます。
さらに事前にペットシッターと愛犬との間に信頼関係を築けていると、長期間留守になっても大きな問題にはならないでしょう。
愛犬と相性の良いペットシッターを平時から見つけておくのは、愛犬が気持ち的に楽に留守番できることを考えるとお勧めですね。